前回のコラムで「圧倒的なアパシー(諦め)」という言葉を使いました。

わたしはその中で取り上げたあの「白紙の答案用紙に下手なルフィの絵を描くしかなかった子」のことがどうしても忘れられません。

理屈では分かっているつもりでも、言葉では語ることができても、

あの子の現実(圧倒的な諦め感)に対して誰がどのようにして関わっていくのだろうという事実を突きつけられたとき、

今更ですが、理屈や理想を語るだけでは追いつかない子どもたちの空白に少しでも向き合おうとする存在が必要だと思い始めています。

障害福祉の分野でも例外ではなくなおさらです。

何とかこの若者たちを社会に出してやりたい、

具体的に何をすべきかをしっかり見極め、少しずつ形にしていきたいと思います。

少なくともこの法人(具体的には”すずかぜ”や”もなか”)に関わるひとりひとりとそんな気持ちで関係を築いていけたら素晴らしいと思います。

 

先週、国連が発表した世界の国々の幸福度ランキング(2018年度)で、

日本は北欧(フィンランド、デンマーク…)の国々に比べ、恥ずかしい現状が浮ぼりになりました。

156ヵ国を対象に行った調査で、日本はまさかの51位でした。

このランキングは「社会支援」「自由」「寛容さ」「経済」などの要素を基準にランク化されたものです。

しかし、この国の福祉行政は障がい者関連の予算の削減をはじめ、障がい者に対する考え方そのものが世界の潮流に逆行する方向にあることは間違いありません。

 

「国の品位は社会的弱者がどう扱われているかである」—  ルソー

 

この言葉の重みを噛みしめたいと思います。

 

平成ももうすぐ終わろうとしています。

振り返って、日本国民が温かい気持ちと平和な思い・幸福な思いを感じられる新しい時代の幕開けとなりますように願っています。

 

就労移行支援施設すずかぜ

施設長・講師 大城 豊